こんな判例もあったというお話。
AさんにはS子という妻がおり、15年前に結婚。
そして、2子をもうけた。
しかし、性格の不一致などから、夫婦関係が悪化。
やがて、Aさんは家裁に離婚調停の申し立てをした。
ところが、S子さんは離婚に同意せず、調停は不調に終わったため、Aさんは家を出て別居をし始めた。
その後、Aさんは、T美という女性に出会い、同居を始める。
その結果、T美さんとの間にも子供ができた。
その事実を知ったS子さんは、Aさんの愛人であるT美さんに不倫を理由として、1000万円の慰謝料を請求する民事訴訟を起こした。
ここで、本来、裁判所の立場としては、法律婚を保護する観点から、夫婦の間以外で、不倫関係を持つことを相手の配偶者に対する不法行為として、愛人は配偶者に対して賠償責任を持つことになる。
ところが、例外的に、愛人の賠償責任を否定するケースもある。
それが、今回紹介するケース。
理由として、
1.Aさん夫婦はすでに婚姻関係が破綻していた。
2.T美さんとAさんが愛人関係になったのは、夫婦関係の破綻後という場合、通常の不倫と違い、妻のS子さんには、法律的な保護される利益が無い。
ということが考えられるからです。
平成8年3月26日
最高裁は、同じような事件で夫婦の婚姻関係がすでに破綻していた状態にあるとき、特別な事情がない限り、配偶者の不倫相手は相手方の配偶者に対して損害賠償の責任を負わないとする初の判断をし、妻側の請求を棄却しています。
参考:法律の抜け穴 自由国民社より
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